セルフコンパッション

セルフコンパッションという言葉、

聞いたことありますか?

セルフ(self=自分自身)とコンパッション(compassion=思いやり、慈悲)を合わせた言葉です。

思いやりやいたわりの気持ちを自分自身にも向けるというもの。

どんな時でも、あるがままに気づき、受けとめて、関与していくこと。

 

以前、2本の矢という内容を書きました。

 

hifu-cafe.hatenablog.com

どんな言葉を自分にかけているか、

気づけないくらいつらい時には、

手を借りて(医療やカウンセリングや周囲の信頼できる人など)支えてもらうことが必要と思います。

 

渦中にいるときに自分へどんな声かけをすればよいか、

これはとても難しいことです。

 

ただそれは少しずつ身に着けることのできるスキルでもあります。

そのスキルの大きな柱となるのがコンパッションとなります。

 

最近、マインドフルネスという言葉がよく聞かれるようになりました。

 

今、まさにここで起きていることに集中すること。

 

なぜそれが大切なのか?

最初はよくわかりませんでした。

 

だってお皿洗いながら音楽を聴いたり、ラジオを聴いたり、

一石二鳥!と思っていましたもの(^^ゞ

今でもそんな風に過ごしていることも、もちろんあります(^^♪

 

でも、本当の幸せは外ではなく自分の中にある、ということが分かってきた時に、

自分の中で起こっていることを、あるがままに気が付けなければ、

本当に自分が幸せと感じることは何なのか分からない、

そのためにはマインドフルネスでいることが必要、ということが理解できました。

 

どんな言葉をかけるか、それは

自分が今どんな状態で

本当に心から願っていることは何で

そのためにはどうしたらよいのか

ということに気づいていく

 

自分のしたことがどんな意味があってどんな結果になっているか

フィードバックして学んでいく

 

そこには良い、悪いというジャッジではなく

自分の本来の願いを心に留めながら、

あるがまま、ただ謙虚に受け止めて学んでいく、という

コンパッションが必要になります。

 

コンパッションを実践できるようになると

幸福感は増す

レジリエンスを高められる

より良い選択ができるようになる

などが起こってくると考えられます。

 

2本の矢の記事に書いたとき、

生活指導というのが、どうもしっくりこない時がありました。

「こうしてみるとかゆみが楽になる方がいました」ということも

まるで責められている、と感じてしまうこともあるかもしれない

というのが気になっていました。

それは言い方や受け止め方、どちらも関係します。

 

www.kinokuniya.co.jp

 

こちらの本を読んで、はっとしました。

例えば、甘いものを食べたい、運動は苦手、という方に

「甘いものを控えて運動しましょう」ということをお話ししたら

その方はどういう言葉が自分の中から聞こえてくるようになるだろうか、ということ。

 

甘いものを勧める自分の声はどんな声のトーンでどんな言い方でしょうか?

甘いものを控えて運動するように、という声はどんなトーンでどんな言い方でしょう?

 

もしかしたら前者は「疲れたでしょう?甘いものでも食べたら?」という優しい声で

後者は「ダメって言われたでしょう?走ってきなさいよ!」という怖い声?!

 

それってどちらを言われた方に自分は行きたくなる?

 

でももし後者の言葉をもっと自分に優しい寄り添った声にすることができたら・・・。

例えば「お疲れ様、疲れたでしょう?ちょっと気分転換に散歩でもしてみる?あったかいものお腹に入れるとホッとするからスープでも飲んでみる?」とか・・・?

 

人には優しく声掛けできたとしても自分には難しい、ということもありますよね。

でも自分も人と同じ人間です(^^♪

 

人には限界があるように、自分にも限界があります。

そのどちらも大切なのです。

 

だから人にも自分にも敬意を払って

結果に期待するのではなく、結果はありのままに受け止めて学んでいく

 

身体とともに旅する道は

コンパッションに立ち戻るとき、

それが北極星となって、また歩んで行ける、

それぞれの道で。